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種の播き方ー土について
樹木の種子を上手に発芽させるための播き方として幾つかのポイントがあります。
@種を播く時期
A種を播く土
Bその後の管理(水やりや日照など)
このページでは、土、用土について書きたいと思います。土といっても実はとても奥が深いものなので、ここでは、初心者向けの、簡単で発芽率をできるだけ高める土の選び方、作り方について説明します。
良い土とは(基本編)
わたしが考える植物にとっての良い土とは、「水をしっかりと蓄え、かつ水はけが良い」というものです。一見矛盾しているようにも思えるこの条件を満たすことを考えます。
イメージで考えると鉢の中に、丸いスポンジが沢山入っているような状態です。
左の図で丸い粒がスポンジだとします。上から水をたっぷりと注ぐとどうなるでしょうか。
スポンジは水をよく吸収するので、たっぷりと水を含みます。しかし水はけが悪いわけではありません。スポンジに含みきれなかった水は、スポンジの粒と粒の間の隙間を通って鉢底の穴から出て行きます。
この状態が、
「水をしっかりと蓄え、かつ水はけが良い」
という状態です。
この中に植物の根があるとしたら、根は水をほしいとき
いつでも水を得ることができます。かといって、水に浸かっているわけではないので、酸素も得ることができますし、根が腐るということも避けることができます。
種まきの時は、この状態が特に重要です。
種子は、水と同時に酸素がなければ発芽できないからです。ですから、このような状態を土で再現することをいつも意識しましょう。
スポンジのように、水をキープし、かつ空気を通すような土はありませんが、団粒構造をした土を使用することによって、同じような状態に近づけます。
鉢の中を団粒構造にする(実際編)
上の写真の土は、園芸の基本用土となるもののいくつかですが、どれも団粒状になっているのがわかります。このような土を鉢の中に入れると、粒と粒の間に隙間ができ、水はけがよくなります。
さらに、土の中に水を取り込むことができるので、保水性も確保できます。
種をまく時には、赤玉土2に対し鹿沼土1をブレンドして用いると良いと思います。
ホームセンターなどで売っている種まき用の用土を用いても簡単です。25リットルで800円ぐらいです。ただし、種まき用土として売っていても粗悪なの物もありますので注意が必要です。鉢に入れて、水を注いだときに、なかなか水がはけないようだと発芽が悪くなってしまいます。大体10秒以内で水がはけないようだと、種子が酸素不足になったり、小さい種子などは水やりや雨水で流出してしまう場合があります。
私は、土の費用を抑えるために、もっと安価なプランター用の培養土と上記の基本用土を混ぜて使用しています。たとえばこんな感じです。いずれもカインズホームで購入しました。
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プランターの土
25L 348円
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花を育てる培養土
25L 498円
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赤玉土 小粒
14L 248円
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鹿沼土
14L 248円 |
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上記の4種類をバケツの中でよく混ぜ合わせます。赤玉土と鹿沼土だけでは水はけが良すぎて、うっかり種を乾燥させてしまうことがあります。プランターの土のように有機質(腐葉土など)が適度に含まれることによって発芽に必要な水分が保ち安くなります。また肥料成分も入る事によって発芽後の苗の生長も促進されます。
種まき用土が26Lで798円ぐらいです。1リットル30円ぐらいになります。
混ぜ合わせて作ると1リットル17円ぐらいになりますから、ちょっとお得になりますね。
市販の培養土に含まれる成分の性質
赤玉土(あかたまつち)・・・通気性・排水性・保水性・保肥性に優れた園芸の基本用土。関東ローム層の中層から産出されます。団粒構造であり、大・中・小の粒に分けられています。
鹿沼土(かぬまつち)・・・通気性・排水性・保水性に優れた園芸の基本用土。栃木県鹿沼地方で取れます。粒状で軽いのが特徴です。
桐生砂・・・通気性と保水性に富んでいます。群馬県桐生市周辺で産出されます。鉄分を多く含んでいます。
富士砂・・・火山砂礫の一種で、富士山周辺で産出されます。黒くて重いのが特徴です。
ケト土・・・湿地に生える水生植物が堆積してできたものです。黒色で粘りがあり、保水性や保肥性に優れています。苔球つくりには欠かせません。
バーク・・・木の皮を発酵させた有機たい肥です。植物の育成に役立つ微生物の住処となります。
ピートモス・・・湿地のみずごけ類が堆積して泥炭化したものです。腐植分を含み保肥性が高いのが特徴です。
ココバート・・・ヤシの実を粉砕し発酵させたものです。土中の通気性や水もちを良くする効果があります。
腐葉土・・・広葉樹の葉を発酵させたものです。植物の育成に役立つ微生物の住処となります。十分に発酵したものを用いないと害になることがあります。
パーライト・・・水はけを良くする白い粒状のものです。
木炭・・・植物に役立つ微生物を増やし、悪い菌を抑制します。根腐れ防止にも効果があります。
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